はじめに

私たちには、多様な立場の方々と関わりながら、
新たな価値観や商品・サービスなどを共創していくことが求められています。
つくる社会や生活では、進化するデジタル経済とその先にあるSociety5.0などに向かうことが期待され、
AIやIoTの社会実装などが加速しています。
そのなかで、これまで以上に、新しい思索や行動による創造など、
人間にしかできないことが問われてもいます。

諸問題を乗り越えて正解をつくるために、
他者との創造的な活動の重要性が増しています。

一方、デザインは、あらゆるコトやモノなどに関わり、
遍在していると言えます。
そのなかで、これまでのユーザー中心や参加型など、
昨今のビッグデータの活用や集合知による意思決定など、
デザインの思考や方法は様々な試みがされています。

しかしながら、常に変わらないのは、
創造すること——クリエイションです。
今日のデザイナーは、先導的なだけでなく協働的なかかわりがより重視され、
個人とチーム、リーダーシップとメンバーシップなど、
新たなクリエイターとしての在り方や能力が望まれています。

本大会では、私たちデザイン関係者の原点である創造:クリエイションに立ち、
今求められるクリエイター達による共創を「チーム・クリエイション」と位置づけ、
それらによる「みんなでデザイン」する知見や手法などの共通理解を深めることを目指します。
続く新型コロナウィルス感染症の社会状況のなかであるからこそ、ご一緒に考えたいと思います。